さて、今回最初にケリーズと乗り込んだのはノルマンディー地方のマンシュ県。
一番最初に訪れたのは Barfleur(バルフルール)という港町でした。
バルフルールはとても小さな港町ですが、港町としての歴史は中世まで遡り、1066年のヘイスティングスの戦いでノルマン軍がイギリスに向けて出発したという由緒ある地です。
北フランスは、過去百代に亘る仏英間の衝突の舞台であり、第二次世界大戦時の激戦地でもあるため、至る所に戦争の慰霊碑があり、バルフルールにも教会の前と海に向かって死者の霊を慰める記念碑が建ててあったのが印象的でした。 今でこそ眠たげで平和そうな町も、長年の間に沢山の悲しい歴史に立ち会ってきたのですね。
海に眠る魂に捧ぐ
この海がイギリスに繋がっているんだね。
バルフルールで軽いランチを取った後(ここで初めてフランス語を使ったためやっと「フランスに来た」実感が湧きましたw)は、一路宿泊先に向かい、やって来たのは Villedieu les Poêles と言う町。
Poêles とは「鍋」の意味。 中世から銅や錫製品を生産してきた町で、キッチン用品の店だらけ。
道端の鉢やお肉屋さんの看板までもが銅製
現在でも教会のつり鐘を生産している為、市役所前には大きな鐘が飾ってあります
Villedieuは第二次世界大戦で連合軍が進軍してきた時、ドイツ軍が残した1狙撃兵によってアメリカ兵が命を落とした町だそうで、どれだけのドイツ兵が残っているか分からなかったアメリカ側が爆撃を考えていたところ、町長がもう残留ドイツ兵がいないことを保証する為に一緒にジープに乗って行進すると約束し破壊を免れた経緯があるそう。
それはさておき、今回の宿泊先は Villedieu から車で10分ほど離れたとある一軒家でした。
Chez Nous というフランスの一軒家をオーナーさんから直接(英語で)借りる事の出来るサイトで見つけました。 この家のオーナーさんはイギリス人で普段はイギリスにお住まいです。
農地に囲まれた田舎家で、ケリーズは初めて間近に見る家畜に大興奮。
牛も馬も実に好奇心が強く、側を通るとすぐにワラワラと寄って来て、とても友好的。
「僕ルイって言います。よろしくよろしくよろしくーー!」
牧歌的な景色を背景に、のんびりゆっくり1週間の滞在を楽しんだのでした。
続く・・・>